セクハラとコミュニーケーションの違いは?
誰しも一度や二度は疑問に思った事があるのではないでしょうか?「これってセクハラじゃないの?」と。では一体どこまでが「コミュニケーション」でどの線を超えると「セクハラ」なのでしょうか?
セクハラ=セクシャルハラスメントとは?
一般的に普及している考え方は「職場で性的な言動で相手に不愉快を与える事」ですよね。調べてみたのですが、何と、それだけでは「セクハラ」にはならないらしいんです。「性的な言動で相手に不愉快を与え、その結果相手の立場や職場環境が悪化しないとセクハラと認められない」んだそうです。なんと、ビックリです。セクハラと思われる行為を受けた人が黙って我慢して、何事も無かったように仕事を続けていればその職場には「法律上はセクハラは存在しない」という事です。
セクハラの定義
セクハラを端的に言い表せば、「性的嫌がらせ」の一言に尽きます。
しかし、その嫌がらせ行為が、された側にどのような効果をもたらすかによって、「対価型」と「環境型」に分けることができます。
- 対価型
職務上の地位を利用して性的な要求をし、拒まれたときに不利益を与えるもので、解雇、人事異動、減給などが該当します。- 環境型
性的嫌がらせを受けた人が不快を感じ、職場環境が悪化すればそれだけでセクハラに該当します。
定義には確かに「不利益」や「環境悪化」を伴っていますね。また、難しいのは「受けた側が嫌がっている」「受けた側が不愉快に思う」必要がある事です。これが一番難しいかもしれません。個人差があり、同じことをしていても場合によっては「セクハラ」になってしまう危険性があるので要注意です。
セクハラの具体例
ではどのような言動が「セクハラ」とみなされるのでしょう?
視覚型セクハラ
職場にヌード写真を貼る、ワイセツな雑誌を置く、PCでわいせつな画像や動画を見るなど、目に見えて不愉快に思える事実がある場合。
接触型や行動型セクハラ
◆胸やお尻などを触る
これは分かりやすいですよね。一発NGです。
◆肩や背中、など、身体に触れる
これが、微妙なところで個人差があります。大切なことは本人が嫌がっているかどうかです。親密さを増すためにコミュニケーションに適度にボディタッチを入れるといいという考え方もあるようですが、本当に親しくなってからでないと相手がどう感じているかは分らないでしょう。下手に触らない事ですね。また、見る人が不愉快になる場合もあります。
◆宴会で裸芸を強要する、など
昔、「アウトッ セーフッ よよいのよいっ♪」てありましたよね。じゃんけんさせて負けた者が一枚づつ脱いでいく宴会の余興です。今ではNGですね。
発言型セクハラ
言葉によるセクハラです。悪気が無くてもつい・・という場合も結果的に相手が不愉快に感じればセクハラになります。
◆胸やお尻が大きいね、など露骨な事を言う。
◆彼氏(彼女)がいるの?などプライベートなことをしつこく聞く。
◆食事やデートにしつこく誘う。
◆不倫している、などの噂を流す。悪意がありますね~。
◆「女(男)のくせに」など、性差別的な発言をする。
◆やたらと下ネタを言う。これは悪気が無く、受け狙いや、相手を笑わそうとしているだけかもしれません。本人にとっては善意のつもりの発言かも。でも、過剰はダメでしょうね(^▽^;) 嫌な人もいるでしょう。
女性から男性へのセクハラも
セクハラの被害者は今の時代女性だけとは限りません。女性から男性へのセクハラも問題になってきています。男性の同僚の事を「可愛い~♡」などと言って調子に乗っていてはいけませんね。自分も知らず知らずのうちに相手を不愉快にさせているかもしれません。また、露出の多い服装をするのもNG、身だしなみにも配慮が必要です。
結論 ~セクハラとコミュニケーションの違い
私なりのまとめ
【 セクハラとは男性・女性にかかわらず、「性的な要素の有る言動」により相手に「不愉快な思い」をさせ、その結果「相手に不利益」や「職場内の環境悪化」を引き起こす事 】
◆ポイント1
相手に「不愉快な思い」させる事。「許せる範囲」であれば「コミュニケーション」とみなされるでしょう。ただそこに個人差があり、難しい所なのですね。今の時代、少々騒ぎすぎに思える部分もあります。でも、嫌な人にとっては嫌なのですから、配慮するに越したことはありませんね。
◆ポイント2
起こった場所が「職場」である事。行為が行われるだけでなく「本人の職務」や「職場に不利益」を与える場合がセクハラと認定されます。
ポイント2に関しては、次の記事に続きます。